ITエンジニアになるための必要最低限の知識

ITリテラシーが低いのにもかかわらずITエンジニアを目指す人が後を絶ちません。

というのも、某エンジニア風インフルエンサーが色々吹き込んで それを真に受けた人がたくさんいるのでエンジニアは楽に稼げる職業だって認知されてるんでしょうか。

稼ぎたいからエンジニアやりたい、 好きだからエンジニアやってる。

どちらも悪いわけじゃないんですが、ろくに知識のないままエンジニアを名乗って 肝心なところで使えない人間にならないように最低限の知識と対応できる実力を身に付けましょう。

知識のない状態で仕事されても、同業者のレベルを下げてしまう危険性が凄く高いです。

ただでさえITリテラシーが低いといわれている日本人に理解されづらい職業なので 仲間の地位を下げるような知識で仕事をするのはやめてほしいですね。

それに自分自信が一番恥をかきますし、同時に仲間を陥れている最悪な状況です。

ということでITリテラシーが低い人ほど目先の技術ではなく 土台はこうなっているんだという知識をしっかりと身に付けてください。

ITリテラシーとは

そもそもITリテラシーとはなにを指すものでしょうか。

一般的な解釈を見てみましょう。

ITリテラシーとは、簡単に言えば通信・ネットワーク・セキュリティなど、ITにひも付く要素を理解する能力、操作する能力という意味です。

簡単に言うと現代レベルの情報端末(パソコン・スマートフォン)を難なく触って使えるようになるレベル。

ですね。

私の勝手な想像にはなるのですが、10代~20代の子らはパソコンは触れなくてもスマートフォンを触ることは 30代や40代に比べてとても優れていると思います。

が、大半の人は4~5個の常用アプリ(LINEやらTikTokやらインスタやらSpotify等の有名どころ)の 使い方を覚えているだけであって、スマートフォンそのものに詳しいという人は予想以上に少ないと思います。

物心ついたころからWi-Fiに接続している人でもなぜ繋がるのか、 繋がってもなぜインターネットに繋がらないのかを理解できる人は2~3割ぐらいじゃないでしょうか。

そういう人たちはすでにITリテラシーの高い人たちなので、 それに該当しない人は低い人と言えます。

Wi-Fiのセキュリティの種類をいくつか言えますか?

Wi-Fiの設定方法や設定するための機材を操作するためにはどうすればいいかわかりますか?

これらがすぐにわかればエンジニアとして仕事ができるレベルになります。

ITエンジニアと一口に言いますが、やることはたくさんあって それぞれに専門分野ができるぐらいです。

Wi-Fi関連であれば大手やそこそこ大きい会社だと「ネットワークエンジニア」等 インターネットに関わるエンジニアが担当する分野になります。

細かく言うとネットワークエンジニアでもハードウェアとソフトウェアでも分かれていたりします。 (大抵は人員削減のためハード・ソフト両方に知識をある人を雇うと思いますが)

仕事をする上で必要なITリテラシーとは

先ほどは結構大げさに言ってしまいましたが、ぶっちゃけてしまうと資格取得ができるレベルの 専門知識はなくても中小やそこまで大きい会社でない会社のシステムエンジニアとして仕事することは可能です。

現に私はネットワーク知識のLvが10段階評価だった場合Lv4にも満たないレベルで 子会社含む全てのネットワーク機器やその設定から管理まで行っていました。

単に当時は人がいなくてIT職が私一人だったというのもありますが……

ここでいうLv4はネットワークの知識がある程度あり、機器に対する知識や操作も問題なくできて なおかつセキュリティや会社がリスクとする部分の対処ができるレベルです。

なぜLv4なのかというと単純に企業で使うような大きな機材をあんまり使ってこなかったからですね。 人が増えてきて家庭用機器じゃまかなえないレベルになってきた会社を辞める1~2年前に 初めて業務用のルーターやセキュリティ機器に触れることができたためです。

ちなみにLv6ぐらいになると専門の資格を得られて、Lv10だと凄腕ハッカーと思っていてください(笑)

ITエンジニアを目指す人に学んでほしいこと

コンピュータに対する総合的な知識を身に付けてください。

ちょっと乱暴に言うとパソコンそのものを壊して再構築してください。

ここでいう「壊す」は物理的にパソコンを破壊するんじゃなくてソフトウェア側のことです。

OSが壊れた!っていうレベルまでぐちゃぐちゃにするって意味ですね。

(WindowsやMacOSはそう簡単に壊れない仕組みになってるので壊すならLinuxがオススメ)

RPG風に言うのであれば世界に絶望した魔王になりましょう。

「この世界は腐りきっている……破壊して世界を再び作り直すんだ!」的なノリで大丈夫です。

OSを再インストールすれば基本的に最初の状態に戻ります。

やる際はバックアップを忘れずに。

偏った知識はリテラシーとは言えない

ITリテラシーとは?のところでネットワークに焦点を当てて説明しましたが、 ネットワークはITリテラシーに含まれる1つにすぎないわけです。

他にもOS毎の操作や仕組み、例えばWindowsであればアップデートは自動的に行われます。

これを見ている何人かの人はWindowsのアップデートで何かが動かなくなった! って人もいるのではないでしょうか?

パソコンの環境は千差万別です。

AさんのPCでは問題なくアップデートができてもBさんのPCではバグが発生したりします。

その際、どこを触って修正したらいいか、手動でアップデートする場合はどうやったらいいか。

エンジニアを名乗るならそれぐらいできて当たり前です。

vueやLaravelが使えるから俺はITエンジニアだぜ?とかぬかしおる人もいるので それはvue・Laravelプログラマであってエンジニアではありません。

エンジニアとは技術者であり、技術に精通してこそ初めてエンジニアを名乗ることができます。

Laravelができるからってエンジニア就職して 上司やお偉いさんから「君、エンジニアだよね?パソコンの調子悪いからみてくれる?」

って言われて即座に対処できますか?

私はLaravelエンジニアなのでLaravel以外は仕事じゃありませんのでわかりません。

みたいなことは通用しません。

資格勉強をしてみるのも1つの手

実力を確かなものにするためには資格取得が最も効率的かつ確実な証明方法です。

私の持っていた資格は高校の時に取らされたワープロ検定準2級と情報技術処理3級(ITパスポートより簡単なやつ)

書かないほうがいいレベルの資格ですね。

私も一応ITエンジニアの端くれです。

さすがに簡単なやつでもまともな資格の1つや2つを持っていないとちょっと恥ずかしいと思った時がありまして 正直大手に勤める気もないですが、自分の実力試しにITパスポート(2019年度春)を受けてみました。

結果は8割弱で合格しました。

勉強期間は1カ月です。 もちろん会社勤めしてる最中です。

明らかに満点を取らせる気のない、 ITパスポートのレベルじゃないものまで出るので油断できません。

勉強してきたやつは合格させてやるけど満点取らせる気は毛頭ないからな! っていう意地の悪さを問題から感じ取れるレベルです(笑)

しっかりと勉強してれば他で点が取れるので問題ないわけでもありますが。

満点がゴロゴロいたら、簡単に取れる資格なんだな!って誤解されて 勉強しなくてもいいやってなって、合格率を下げさせない対策かもしれませんが……

ITパスポートは有力なIT系の資格の中でも最下位に位置する資格です。 ITエンジニアなら持ってて当然レベルというわけですね。

その上に基本・応用技術者という資格があります。 おそらく情報系の学校に通ってる方は取らされたりするんじゃないでしょうか。 中小だと別に必要のない資格ですが、大手なら持ってないと論外という資格でもあります。

その上にネットワークスペシャリストや様々な上位資格があります。 専門分野を目指す人はぜひ取りましょう。

資格試験は偏った知識では合格できない

基本・応用は当たり前に難しいとして、ITパスポートですら無勉強で挑むと合格は厳しいです。

ITパスポートは私の知る限り9歳の子が合格していたので(かたや私は当時32歳)

逆にちょっと勉強すればだれでも取れてしまう資格ではありますので、 気軽に挑戦しやすいのではないでしょうか。

1カ月と短い勉強機関でしたが、やってないと確実に落ちていたと思います。

というのもIT系の知識だけでは合格できないんですよね。

ちなみに初めてITパスポートを受けようと過去問にチャレンジしてみた結果、 正解率は以下の通りでした。

  • マネジメント(管理側の知識):3割
  • ストラテジ(経営側の知識):1割
  • テクノロジ(IT系の知識):9割

典型的な偏り型の知識ですね(笑)

テクノロジオンリーだと軽々と合格していました。

なぜIT系の資格に管理職や経営側の知識が必要になってくるのかですが、 会社に勤めるうえで役職を持ったりするとIT系の知識以外のことも必要になります。

国家資格なだけあって総合的な力が試されるってわけですね。

ぶっちゃけると私は勉強しましたが、 もう8割ぐらいマネジメントやストラテジに関しての内容を忘れてます(笑)

見たら思い出すと思いますが、人間必要と感じないものは忘れていく仕組みなので仕方ありません。

フリーランスになって自分を管理したりお金回りの流れを見ることが増えてきたので そういえばそうだったなってなるのでムダではありませんでした。

マネジメントやストラテジはITリテラシーとはちょっと外れてしまいますが、 社会人の知識として得ておく必要だとは思います。

最強の知識の図書館「Google」

仕事中にネットを使わせないIT職なんて存在しません。

あるとすればそれはIT職ではないので、さっさと辞めてネットを使えるIT職に転職しましょう。

ネットが使えるということはいつでも情報を得られるわけです。

なので完全に覚えておく必要はなくて、断片的に覚えておいて それに対してググってしまえば答えがでてきます。

この「断片的に覚えておく」ということがすごく重要で そもそも知らないものは調べても正しいのかわからないからですね。

正解と簡単な概要さえ分かっておけば詳細は調べればなんとでもなります。

ITリテラシーの低い人に対する対応

ITに疎い人たちはPCのモニタを指さしてPCといいますが、 PC本体はその傍にある機体のことです。

さすがにそういうのがわからない状態で、ITエンジニアになろうとしてる人はいないですよね……?

いやいや、そんなの常識だろ?って思うかもしれませんが そういう知識も含めてITエンジニアのスキルの一つになります。

ITに疎い人は令和の時代にもかかわらず未だにたくさん居ます。

昭和のおじさんおばさんをイメージさせられますが、 昨今の若者ですらスマートフォンは使えるがパソコンを使ったことがないという状態になっています。

この現状を知って日本がIT後進国といわれるのも仕方ないな。と身に沁みてますね。

正直ITエンジニアをやっていて一番面倒な部分がITリテラシーの低い人への補助ですね。

ちょっと調べればできる簡単なことでも彼・彼女らはITエンジニアに聴いてきます。

そりゃ身近に専門の人がいるんだから自分で触って壊して責任を負うよりいいですもんね。

私はITエンジニア(特に社内SE)の仕事は、むしろそういう人たちの対応がメインだと思っています。

ITリテラシーの低い人は、私たちが持っていない技術(営業や複雑な事務処理や業務機器の操作)で会社に利益をもたらしています。

私たちITエンジニアからすると簡単なことでも彼らからすると、私たちが飛び込み営業をしたり、 操作を誤ると死に至る機器を操作するぐらい難しいことです。

会社は専門職の集まりでもあるのでお互いに助け合って生きていくのが正しい会社のあり方だと私は考えてます。